暴走書家

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『問題の問題-4-』

 もしかして、少し佐原を怒らせてしまったのでしょうか。
 これといって、表情に変化は無いんですが。
 でも、話しかけてしまった以上、後に引く気はないのです。
 その先は成り行き任せです。

「どう言うつもりっていわれても……。いや、でも、何となく、佐原とお近づきになりたいなぁ、とか思ってて。えっと、ゴメン。黙っててゲイだって知った事。」
「いや、俺こそ、すまん。普通、大学で、そんな話しないからな。」

 取り敢えず、ほっとしました。
 怒らせたようではなかったみたいです。

「話、とかさせてもらってもいいかな? それとも、先約いたりする?」
「いや、それはいないが……。俺と話してどうする気なの?」
「迷惑だったりする? あんまり深く他人と関わりたくない、みたいな事言ってたし。」

 そうだよなぁ、佐原って、恋人とか、そういう人付き合い出来ないとか言ってたし。
 あれが本当なら、男相手でも、同じって事なんだろうな。

「迷惑つーか、それがわかってるのに、何で、俺に興味持ったりするの?」

 何でって言われても、やっぱり、今まで俺の周りにいなかったタイプの人間だからでしょうか。
 これは、俺の単なる好奇心なのでしょうか。
 そうすると、ただの好奇心で色々話を聞きだしたりするのは不味いんでしょうか。

「それは……よくわからないけど、でも、佐原は、他人にあんまり干渉されるの嫌なんだよね。」
「まあ、そうだな。俺も、他人に干渉する気ないし。」
「えっと、それでも、一応、俺の話相手してくれんの?」
「お前が、俺に対して、どういう興味を持ってるか知らないが、お前は、下手に他人に干渉したりしないだろ? 相手との距離のとり方をよくわかってる。だから、友達も多いんだろうし、他人とも上手く付き合っていける。俺には、真似できない芸当だよ。」

 相手との距離のとり方?
 そんな事、意識したことなかったんですけど。

「俺、そんな事考えたことないけど。」
「無意識の内に、使い分けてるんだろ。相手の、ここまでは踏み込んでもいい、でも、ここからは踏み込んじゃ駄目。友達だからって、いくら仲が良いからって、そういうテリトリーってあるんだよ。俺には、それが読めない。だから、必要以上に他人と離れる。だから、他人も、俺に近付いて来ようとはしない。」
「でも、それって、意識してやろうとすると、疲れるんじゃないの?」
「そりゃあ、疲れるだろうさ。だから、俺は、プライベートではそれをやらない。大体、誰にしたって、ある程度は無意識で、ある程度は、意識して、他人と付き合っているものさ。じゃなけりゃあ、人間同士上手くやっていけるはずがない。まあ、たまに、無遠慮に土足で乗り込もうとする奴もいるけどな。」

 俺自身は、そんなに相手に傷つけられたとか思ったこと無いけどな。
 それは、相手が俺の事を考えてたからなのかな。
 それとも俺が、鈍感なだけ?
 俺のテリトリーってなんなんだろう。

「俺、本当に、あんまり考えないで、佐原に話しかけてるけど、それって、土足で入り込んでるようなもんじゃないの?」
「だから、お前は、特に意識しなくっても、場の雰囲気とか、ちゃんと考慮出来てるんだよ。そんでもって、お前自身は、許容量が広い。そこら辺じゃねーの? お前が、他人と上手く付き合っていけるのは。ある種、才能だよな。」

 才能? 才能なのかな?
 そんでもって、俺は、佐原の気分を害することなく、話を出来ていると取って良いんだろうか。
 でも、話を続けてくれてるって事は、特に嫌って事ではないと受け取って良いよね。

「えっと、でも、こういう風に他人に興味持った事って、今まで無いし、佐原は才能、って言ってくれたかもしんないけど、上手くブレーキがかからなくなるかもしれないから、嫌になったら言ってね。」
「ああ。つかさ、お前、本当に、俺と話しててつまんなくないの? 俺、気を利かせたりとか出来ないよ。」
「え、それは、全然そんな事ないよ。」
「あ、そ。ならいいけど。」

 だって、気になる相手なら、どんな話でも、興味あるもんでしょ?
 どんな話するのとかさ。

「そう言えば、大学で授業被ってるけど、理二? 理三? 俺は、理三なんだけど。」
「理二。医学部に進む気無いから。」
「じゃあ、どこに進むつもりなの?」
「薬学部。まあ、同じく6年は通わなきゃいけないんだけど。その後進学するかは、その時次第かな。」

 系統的に似てるからか、選択教科が重なるのは。
 大学つったって、広いもんな。
 全く関係ない学部目指してたら、顔を知ってるなんて事ないからな。

「佐原は、元々、東京なの?」
「そうだよ。俺、自宅生だし。無駄に下宿して金使う必要もないし、薬学部進む時点で、私立に通えるような余裕ないし。」
「もしかして、高校も都立?」
「ああ。」

 金に余裕がないって言ったって、簡単に進めるような大学じゃないだろう。
 佐原が通っていたという都立高校も、進学校じゃないか。
 この様子じゃあ、塾とか、予備校とかも行ってなかったんだろうな。
 何となくちょっと、敗北感。

 自力だけで、勉強して、この大学まで受かれるって、よっぽどじゃない?

「あのさ、友達いないって事は、一人でいる時間が多いわけじゃん? そういう時って何やってるの?」
「今は、空いた時間とかは、殆どバイト入れてるからなぁ。完全に一人っきりって結構少ないんだよな。昔は……勉強したり、本読んだり、かな。一人で出来るし、一人の方が都合良いし。」
「そう言うのって、楽しい?」

「今の話? 楽しいとか言われても……金は必然的に要るからバイトしなきゃやってけないし、まあ、部活は好きだからやってるし、本は好きだから読むけど、それ以外は特に、これといって、楽しい事とか求めてないからなぁ。」
「それって、何となく、人生寂しくない?」
「好きな事が2つあれば十分じゃない? 人生、楽しいことばかりじゃないでしょ。」
「まあ、そうだけどさ。でも、やっぱり、楽しい方がいいな。」

 ええっと、別に刺激的な事を求めてる訳じゃありませんよ。
 ただ、やってる事を楽しみたいだけなんですけど。

「じゃあ、聞くけど、楽しい事って何?」
「え……。」
「楽しいか、楽しくないか、なんて、その人の感じ方次第だろ。」

 うっ、それはそうかもしれない。
 同じ事をやってたって、楽しいと感じる人も居れば、そうでない人も居る。
 そう考えると、俺って、結構、楽観的に生きてきてるよな。

「佐原はさ、恋人とか、そういう関係、面倒だって言ったじゃん?」
「そういえば、そんな事も言ったっけ。」
「じゃあ、佐原は、誰と、どんな事考えて、セックスするの? 楽しくないの?」
「はぁ? 別に俺は、楽しいとか、そういう風に思った事無いけど。」

 何となく予想はしてたけど、やっぱりそうなのか。
 佐原に、恋とか、愛とかそんな事求めても無駄だろうな。
 でも、俺は、例え遊びでも、欲望だけのセックスは嫌なの。

「俺は、楽しくセックスがしたいの。」
「それで?」
「遊びでもいいんだけどさぁ、一応、ちゃんと、俺、相手が欲しいの。佐原が、恋人とか面倒だっていうのはわかったけど、お試しでいいから、セックスして。」
「ちゃんと、相手が欲しいのに、俺相手にしてどうするの。」
「だから、1回してみて、良かったら、その後も、お試しで付き合って。」
「いや、あの、だから、付き合うって……。」

「別に、恋人にして、って言ってる訳じゃないから。束縛する気もないし。佐原だって、一応相手が居た方が、わざわざ相手探す面倒が省けるだろ? あ、それとも、1回寝た人間とは、もう2度と寝ないタイプ?」
「いや……そんなことは無いが、菅野、お前、自分の言ってることわかってるのか? 俺の、都合の良い相手になりたい、って言ってるようなもんだぞ。」
「取り敢えずはそれでいいの。俺が楽しければ。」

「お前が楽しくて、お試しでもいい、って言うんならそれでもいいが、一つだけ言わせてくれ。」
「何?」
「俺は、都合の良い相手が欲しい訳じゃないし、欲しいとも思わない。勿論、変に干渉されたくは無いが。」
「わかった。」

 かなり強引だったと思うけど、一応OKが貰えました。
 初めて見かけた時、好みのタイプだと思ってましたが、その後、ちょっと話をして、セックスしてみたいのかどうか、わからなくなってたけど、こうして、また口に出してみると、やっぱり、その気になってしまうものです。

「で、現実問題どうなの? お前、俺相手にどうしたいの?」
「え? どうって?」
「だから、タチか、ネコか。」
「佐原は、どっちなの?」
「俺は、どっちでもいいから、お前に聞いてるんだろ。」
「俺も、基本的に、あんまり気にしない……。」

「じゃあ、今は、どうしたいんだよ。」
「俺が決めていいの? えっとね、出来ればどっちも。」
「はぁ?」
「だから、どっちも。俺、どっちかだけ、って言うのは、満足できないの。だから、佐原がどっちもいけるんだったら、どっちもして。」
「……わかったよ。」

 えっと、これは、佐原が俺の勢いに根負けしたって事でしょうか。
 いやいや、でも、佐原は、そんな事で、自分の意思を曲げない人間だと思います。
 取り敢えず、この機会(チャンス)は逃しません。

「俺ん家でも良い? 大学の近くで、独り暮らしなんだけど。いつもはホテル使うけど、ホテル代もったいないし。」
「お前が、それでいいんならな。」

 そんな訳で、俺の家に到着しました。
 学生の一人住まいだから、ワンルームで広くはないけど、一応、部屋はいつも片付けてるんです。
 佐原に先にシャワーを貸して、その後、俺も、シャワーで綺麗に洗いました。

「先に、俺が、抱いても良い?」
「ああ。」

 ベッドに横たわった佐原の上に覆いかぶさり、唇を重ねていく。
 佐原の唇が、薄く開いて、俺の舌を迎え入れてくれる。
 その口腔内を舌で探り、佐原の舌に絡めていく。
 絡めた舌を吸い上げると、佐原の喉が鳴った。

「んん……」

 口付けを堪能すると、指で佐原の肌を撫でながら、舌を這わせていく。
 そうして、辿り着いた乳首を、指で弄り始める。
 次第に、赤く色付き、乳首が尖ってくる。

「……ん……ぁ……」

 佐原が、そこでちゃんと感じているので、更に口に含み、舌先で転がし、吸い上げて、軽く歯を立てる。

「……は……んん……」

 下に手を伸ばすと、佐原のペニスは勃ち上がりかけていた。
 手で扱きながら、亀頭から根元まで舌を這わせる。
 それを、何回か繰り返してから、硬度を増してきたペニスを喉の奥まで口に含んでいく。
 唇と舌で、そのペニスを味わいながら、刺激していく。

 片方の手はペニスを擦りながら、もう片方の手をアナルに這わせ、ローションを使って、指を挿入し、解す。

「はぁ……ぁ……ん……」

 そろそろいいか、と、指を抜いて、ペニスにゴムを被せ、ローションを追加して滑りを借り、アナルに挿入していく。
 根元まで挿入し終えると、一旦、佐原の呼吸が落ち着くのを待ち、抽挿を始める。
 前立腺を擦るように、腰を動かし、そこを念入りに、そして、徐々に大胆に突き上げる。

「……ふ……あ……あっ……!菅野!」

 佐原が、限界に近付いているのを感じ、ペニスに手をやり、射精へと導く。
 そして、俺も、突き上げながら、アナルに締め付けられ、達した。

「続けて、出来そう?」
「ああ。」

 使ったゴムを始末し、放たれた精液をティッシュで拭ってから、佐原が、俺のカラダを愛撫してくる。
 その指に、舌に感じながら、再び、お互いのペニスが昂ぶってくるのがわかった。

 口淫を受けて、その気持ちよさに喘ぐ。
 そして、アナルに佐原のペニスを受け入れて、抽挿を繰り返される。

「…ん……ぁ……っ……ああ……!」

 確かに感じる場所を、突き上げられて、射精感がつのってくる。

「ぁ……佐原……も……イきそ……」

 そのまま、促されて、達していた。
 佐原も俺のアナルの裡で。

 人付き合いが苦手で、実際殆ど人と付き合わない佐原だったけど、セックス自体は、全くそういったところが無く、結構、というか、かなりヨかった。
 どっちとも。

「俺としては、このまま暫らく、お試し願いたいんだけど、佐原はどう?」

「菅野がそれで構わないんだったら、それでいいよ。」

「んじゃ、携帯の連絡先教えて。学校で話すわけにもいかないだろ。」

「教えるが、電話の方は基本的に掛けてこないでくれ。メールも送ってくるのは構わないが、俺が、どれだけ返せるかは期待するな。」

「了解。」

 一応、もう一段階クリア。
 『お試し』なんだけど、俺は、これから、一体どうしたいんでしょうね。
 自分でいった言葉すら、わからずにいます。
 そして、『お試し』はいつまで続くんでしょうね。
 俺はまだ問題を解き続けなければいけないようです。



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