暴走書家

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『白香桜乱-8-』

 その日を向かえるまで、一ヶ月とちょっとあったが、男性から手紙が届いて、僕と彼女がその場所に 一緒に行くということは決まったのだが、その事について、触れる事はなかった。
 その間、1度、男性が家にやって来たが、その時も何も話さなかった。
 ただ同じように行為があるだけ。

 彼女と二人の時も同じ、そこで行われる行為とそこから得られる悦楽は変わりはしない。
 変わるとしたら何が変わるのだろう。
 そして、僕は何を知る事になるのだろう。

 生活の中でも変わった事は無い。
 家で行う家事は勿論、仕事上の事においても、毎日、毎日、全く同じではないけれど、大幅に変わる事はない。
 彼女も、僕の見える範囲内ではそう。

 彼女と一緒に出かける、そういえば、それ自体初めてだ。
 新婚旅行にも行っていない。
 彼女が、どこかに出掛ける、という行為自体もあまり想像出来ない。
 出会ってから、結婚するまで、確かに、外で会っていたのだが、一緒に暮らすようになってしまうと、家に居る事の方は、より自然に見える。

 そうして、その日を向かえ、僕は、彼女を助手席に乗せて、車を走らせて、目的地へと向かった。
 都会を離れ、それなりのリゾートなのだろう、車が走れるように舗装はしっかりしているのだが、緑が多くなってくる。
 そんな中の一軒の家の前で止まり、車を降りた。
 先に、一台の車が止まっている。
 男性のものだろうか。
 そこの空いたスペースに、僕の車も止めるように彼女に言われて、そうする。

 玄関に辿り着いて、彼女は、一応、呼び鈴は鳴らしたものの、出迎えを待たずに、扉を開けて、その家の中に入っていこうとするので、僕も、そのまま彼女についてその家の中に入る。
 呼び鈴の音に気付いたのだろう、玄関から上がった先で、男性に迎えられたが。
 男性に促されて、一室に入る。
 敷かれた絨毯と、その上に、透明なガラスのテーブルが一つ。
 そして、少し大きめのソファが二つ。

 そこに、見知らぬ男性がいた。
 僕と彼女がやってきたのを見て、ひらひらと手を振り、『やあ、いらっしゃい。久し振りだね』と話しかけてきた。
 彼女は、だまったまま、軽く頭を下げると、その見知らぬ男性が座っていない、もう一つのソファに腰を下ろした。
 僕は、取り敢えず『こんにちは。始めまして』と挨拶した。
 『どうもどうも、始めまして。よろしくね』そうにこやかに、話しかけてくる。

 『どうしてこんな事になってるんだろうねぇ』
 『何がですの?』
 『俺は、君達二人を、ここに招待したつもりなんだが、なんで、こいつまで、ついてきてるんだ?』
 『まあまあ、いいじゃない。折角だしさ。あ、お茶入れてくるよ。紅茶でいいでしょ?』

 そう言って、その初めて会った男性は、一旦姿を消し、ソーサーの上にカップを乗せ、それを四つ運んできて、そこに紅茶を注いで、それぞれ四人の前に置く。

 『俺は、今日の事は、誰にも話してない。こいつがそれを知るはずが無いのだが』
 『話さなくとも、知れてしまう事だってあるでしょう?』
 『それはそうだが、今回はそうじゃないだろう』
 『どうして、そうお感じになりますの?』
 『思い当たる節があるからだ』
 『では、それで、よろしいじゃありませんの』
 『いい? 何がだ? 当の本人を目の前にしたら尚更、よくわかる』
 『おわかりになるのならそれで十分でしょう?』

 『やはり、お前なんだな。何故、こいつに知らせた?』
 『何故? 貴方だって、お一人ではお寂しいでしょうに。それに、実際、お連れになったのは、貴方でしょう?』
 『ああ、そうだ。だが……』
 『何か、ご不満でもあおりですの? この方だって、楽しそうにしていらっしゃるじゃありませんか』
 『楽しそう……そういう問題ではない。お前は、大体、こいつの事を、知っているだろう』
 『ある程度は、存じ上げているからですわ。それとも、何か、貴方がお困りになることがありますの?』
 『俺の問題ではないだろう……。お前が……』

 『(わたくし)が、そういう風に、気を使っていただく事、あまり好まない事、貴方だってご存知でしょう』
 『だがな、やはり……』
 『それに、この場を持とうとされたのは、貴方でしょう? 何をお話になりたいのかわかりませんけれど、(わたくし)、取り立てて困るような事はございませんのよ』

 男性と、彼女が、僕と、もう一人の男性をその会話から、おいてけぼりにして、話を進めている。
 僕には、会話らしい会話をしない彼女が、男性と、話をしているのが不思議だった。
 そこへ、もう一人の男性が、割って入る。

 『まあまあ、いいじゃない? 何の話があるのか知らないけどさ。取り敢えず、お楽しみはお楽しみでさ』
 『お前が楽しむような事は何もない』
 『こういう割と感覚的に普通で、純粋な子、ってのも、面白いよね、見てても。それでいて、彼女みたいな人間とやっていけてるんだから』
 『あの……僕、全く初対面だと思うんですが、貴方は?』
 『俺? うん。君とは初対面だよ。でも、こいつから、聞いてるんじゃないの? これ。魔除けのステディリング』

 そうして、その男性は、左手の薬指に嵌っている、指輪を俺に見せた。

 『あ、じゃあ、貴方が……』
 『うんうん。まあねえ。君に手を出すのも面白そうなんだけどね、こいつが知ってる現場で手を出そうとは思わないよね。俺もこいつに、君に手を出すな、って言われてて、それを敢て侵して嫌われたくないし、全然知らないところだったら、君も応じないだろうし、無理矢理するのは、俺のポリシーに反するからね』
 『はあ……』

 『でも、やっぱり興味あるね。君みたいな子が、こいつにどういう風にされてるのか。残念ながら、俺が、直接介入する機会(チャンス)はなさそうだけど、それでも、いつもと違った場所で、やってみるのも、楽しくない?』
 『お前の勝手な感覚で決めるな』
 『この子はどうかは別にして、お前だって、それなりに楽しめるだろう?』
 『だから、俺達の感覚で、話を進めるな』
 『君は、どう? その気に、ならない?』
 『僕は……彼女が、そういう気分にならなければ、無理です』

 『ふーん。彼女が、ね。どう? いつもと違う場所、っていうのも』
 男性が、彼女に尋ねている。
 『そうねえ。もう一杯、お紅茶、いただけるかしら?』
 『それで、交渉成立、かな』
 『ええ』

 『という訳で、彼女の了承は得られたし、いつもみたいに、してくれる?』
 彼女も、新しい紅茶を手にして『どうぞ、いつものように』と、男性と僕に行為を促した。
 少し逡巡していた僕に対して、もう一人の男性の方が『彼女の為、なんでしょ?』と言ってきた。
 そう、彼女の為、彼女の望み、そしてそれが、僕の望み。

 服を全て脱いでいき、いつもほどは、勃起していないけれど、それでも、その兆しを見せ始めている僕のペニス。
 『ああ、でも、いつものもの、今日は持ってきてないんじゃないの?』
 『あ……』
 そういえば、こんな事になるとは思っていなかったから、用意はしていない。
 『何?』
 コンドームとジェル』
 『ああ、そっか。俺が持ってるから、それ、使っていいよ』
 そうして、それらを手渡された。

 いつものように、男性のズボンのジッパーに歯を立て、下ろしていく。
 ペニスを口で咥えて、口淫を施していく。
 口腔内で男性のペニスが勃起してくるのを感じながら、ジェルを手にとって、アナルに指を這わせ挿入していく。
 ペニスを受け入れる事が出来るように、挿入する指の本数を増やして、アナルの入り口を解す。
 準備が整ってから、コンドームを男性のペニスに被せて体勢を変え、四つん這いの状態で、彼女の方を見る。

 もう一人の男性は、少し離れたところで、壁に寄りかかり、腕を組んでこちらを眺めている。
 それだけ見て、視線を彼女の方に戻す。
 男性のペニスが、僕のアナルに挿入されてくるのがわかる。
 抽挿を開始されて、犯される事に慣れた僕のアナルは、突き上げられて、感じている。
 そして、絡み合った、僕と彼女の視線。
 その彼女の笑みに煽られてより昂ぶっていく僕のペニス。
 彼女の瞳に僕が映し出され、その視線に全身が包まれるように犯されている。
 その感覚に僕は全てを支配され、射精をむかえた。

 彼女は、ティーカップを置き、立ち上がって、僕と男性の方へ近付いてくる。
 僕は、いつものように、彼女の爪先に唇を落した。
 彼女は、自分の唇を、軽く男性の唇と触れ合わせた。
 行為を終え、僕は、脱いでいた服を身に纏う。

 『んー。見てるのもいいけど、俺はやっぱりねぇ。実際に欲しくなるよね。というわけで、暫らく、時間頂戴ね』
 『ったく。話は後で、ゆっくりね』
 そう言って、男性達二人が、連れ立って、部屋を出て行った。

 彼女は、ここを知っているのだろうが、僕は、初めて来た部屋で、彼女と二人きりになった。
 僕は、更に、謎に満ちた空間に包まれている。
 その先に、何を見る事になるのだろうか。

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コメントコメント


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やっぱりいつもとどこか違う彼女。
こんなにも話せる人だったのかと驚きですが、彼はもっと驚いているでしょうね。
続きが気になります。

きっちょん | URL | 2009年01月07日(Wed)01:23 [EDIT]


彼はどうなったのだろうか。
行く先には僕の未知な世界がありそうな気がします。
彼女にもあるかも。

まー | URL | 2009年01月07日(Wed)01:24 [EDIT]


ステディリングの片割れ、いい根性してるところが誰かを彷彿させます(笑)
純粋な僕と彼女の空間に、彼が何を持ち込むのか、記になりますね~

uduki | URL | 2009年01月07日(Wed)20:08 [EDIT]


 
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