暴走書家

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『白香桜乱-1-』

 冷たくなってきた風。
 開け放たれた窓に掛かるレースのカーテンがひらひらと揺れている。

 その窓から若干離れたところに、彼女が、僕に背中を向けて立っている。
 腰まで届くほどの長い漆黒のストレートヘアー。
 量が多くないから、その重たさを感じさせない。
 そして、彼女は、白いワンピースを着ている。
 長袖の彼女の腰のラインまでぴったりと浮き出させていて、そこから、膝下くらいまでの丈のワンピースが伸びている。
 彼女の細い体のラインがよくわかる。

 肌の色も透き通るように白く、僕は彼女に自然と吸い寄せられていった。
 背中を覆っている髪の毛も、風に吹かれて揺れる。
 その髪を、真ん中でかき上げるようにして、髪の毛を僕の見えない、胸の方へと持っていく。
 白いうなじが見える。

 僕は、そのうなじに、そっと手を触れた。
 そしてそれから、両手にすっぽりと収まる首に手を回し、首を、少し強く締め上げた。
 それに合わせて、彼女が呼吸を止めたのがわかる。
 けれど、僕は、そのまま、締め付け続けずに手を離した。
 白い肌に、うっすらと赤く手の跡が付いている。

 その首筋に、唇を寄せて、軽い口付けを落していく。
 そして、その白いワンピースの後ろのホックを手で外し、チャックに歯を立てると背筋に沿うように、  そのまま口を使って、降ろしていく。

 下着が、ワンピースから透けないようにと、白地のキャミソールが露になる。
 右腕の方から、袖を抜いていった。
 左腕の袖も抜くと、すとんと彼女の足元にワンピースが落ちた。

 キャミソールも脱がせ、ブラジャーのホックも外す。
 履いているストッキングを、降ろして、一緒に同じように白いハイヒールの靴を脱がせる。
 それらを、床から拾う時、ワンピースも一緒に拾い上げ、横の椅子の背にふんわりと掛けた。

 首筋から、足元へと落していった口付けを、今度は、足元から、徐々に上へと這い上がらせる。

 彼女の、表情は見えない。
 それでも、僕の一連の行為を、受け入れている。
 白い肌に纏った、白いワンピースを全て脱ぎ捨て、素肌をさらした彼女。
 その木目きめの細かい白い肌に吸い寄せられるように、口付けを続けて、うなじまで達した。

 それから、手で彼女に触れようとした。

 その時、一瞬、窓から、強めの風が吹き込んで、レースのカーテンが、舞い上がった。

 刹那せつな、彼女は歩を進め、『寒いわ』そう言って、その姿のまま、窓のところまで向かい、開いている窓の扉を閉めた。
 揺れていた、レースのカーテンの波が止まる。

 きびすを返し、こちらを向いた彼女。
 そのまま、彼女のワンピースを掛けた、椅子へと向かい、そこに腰をおろして、足を組んだ。

 そうして、『さあ』と手が差し伸べられ、声を掛けられる。
 促されるまま、僕は、彼女の足元に跪き、その爪先つまさきに唇を落した。
 その口付けが、膝まで達したところで、彼女は立ち上がった。

 僕の股間は、硬く張り詰めている。
 彼女は、張り詰めた場所に素足を強く押し付けた。
 その刺激に、僕は精を放っていた。

 それを見ただけで十分だったのか、彼女は、僕によって脱がされた下着と、ワンピースを手に取ると、一糸纏いっしまとわぬ姿のまま、部屋を出て行った。

 僕は、そんな彼女の後姿を見つめ、床に膝を付いたまま、僕自身の濡れた下着も気にせずに、再び、熱を帯びてくるのがわかった。

 部屋を出て行く時に、彼女の黒髪が、揺れているのが見えた。
 唇に残った、彼女の肌の感触を確かめるように、僕は、僕の指を、唇にそっと触れてみた。
 けれどそこには、彼女の肌の、柔らかさは残ってはいなかった。


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